フォーラム、全国公開保育の開催終了

去る2月14、15日に第25回総幼研フォーラムと全国公開保育が開催されました。ここからは、当日の模様をご報告します。

【開催概要】
〇総幼研フォーラム
開催日:令和2年2月14日(金)、15日(土)
会 場:2月14日/シェラトン都ホテル大阪・2月15日/パドマ幼稚園
〈14日〉「記念講演」講師:厳平先生
〈15日〉「園における『働き方改革』を考える」登壇者:秋田光彦先生、遠藤弘道先生、井上健次郎先生

〇全国公開保育
開催日:令和2年2月15日(土)
会 場:2月15日/パドマ幼稚園
〈15日〉「グループワークショップ」進行:パドマ幼稚園の先生方

〇15日共通プログラム
「総括講演」講師:秋田光彦先生

【総幼研フォーラム1日目】
世界が着目する総幼研教育
総幼研フォーラムは37園51名、全国公開保育は42園151名の先生方にご参加いただきました。
今回の記念講演は、中国人民大学教育学研究科准教授の厳平先生にご登壇いただきました。講題は「幼児教育の潮流『世界・アジアと日本を比べて』~総幼研教育の現在地」。
中国での幼児教育に対しての近年の取り組みや、世界各国における幼児教育の注目点、そして日本の幼児教育がなぜ注目されているのかなどお話しいただきました。その後、世界の幼児教育先進5ヵ国の保育現場を追ったドキュメンタリー(日本編)のVTR上映では、日本の幼児教育実践としてパドマ幼稚園での総幼研教育が紹介されました。その撮影に同行された厳先生からは、総幼研教育の中でも、特に身体的な活動としては、体育ローテーションを取り上げておられました。30分の短い時間の中で走るだけでなく、たくさんのあそび(とびばこ・鉄棒……)を得意不得意があってもほとんどの子どもたちが一通り行っていく。しかも毎日くり返していくことで、子どもの成長に対してのもつ意味というものを50年かけてでも研究したいとおっしゃっていました。
参加された先生からのアンケートでは「世界の幼児教育を知ることで各国のよいところを発見するだけでなく、日本文化のよさを再認識することができた」とのお声もいくつかいただきました。

【総幼研フォーラム2日目/全国公開保育】
「うごき・ことば・リズム」からみた公開保育
2日目は、大阪・パドマ幼稚園での公開保育。当日の朝は曇り空で天気の心配もありましたが、無事に開催を迎えることができました。
今回は、昨年に引き続きチェックシートを手元に持ちながらの保育参観の実施。今回のチェックポイントはそれぞれの保育活動が、「うごき・ことば・リズム」のどの項目にあてはまるのか。ご参加いただいた先生方は、体育ローテーションからはじまる様々な活動を見学しながら、真剣に書き留めていました。
その後の日課活動・課題活動でも、子どもたちの元気な声と笑顔が溢れます。どのクラスも担任を中心にまとまっており、規律のあるリズミカルな活動が展開され、ほどよい緊張感の中、先生やクラスの友だちと楽しみながら、活動に取り組んでいる子どもたちの様子が見てとれました。
11時からは歓迎音楽発表が催されました。年少組から年長組まで、学年ごとにうたと器楽演奏を披露いただきました。

全員参加型の熱気あふれるグループワーク
午後からは対象者別プログラム。全国公開保育参加の先生方は、0~2歳児が2グループ、3、4、5歳児が各1グループの計5グループの年齢別にわかれ、午前中の見学を基に感想や質問を共有。
その後、チェックシートの内容から「うごきとことばとリズム」に着目して内容を仕分け、意見交換を行いました。進行はパドマ幼稚園の先生方が担当し、全員が参加しての活発な話し合いの場がもたれました。
一方、フォーラム参加の先生方は、「働き方改革」についてのセッション。幼稚園・保育園・こども園それぞれの園長先生から、各園での取り組みをお話しいただきました。具体例などをお話いただいたことで、園の体制を見直すきっかけにしたいとご参加の先生から声も上がりました。

総幼研教育がこれから目指すもの
プログラムの最後は秋田光彦先生による総括講演。日常の保育にある「小さながまん」ということばをキーワードに、総幼研教育をさらに力添えていく非認知能力や実行機能といった新たな見方について紐解いていただきました。公開保育を通して、総幼研教育の確かさと保育者としての心がけを再確認する機会になったのではないでしょうか。

1年に一度の総幼研フォーラム、全国公開保育。今年も、遠方よりたくさんのご参加を賜り、厚く御礼申し上げます。

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