平成29年度 総合新任研修会(以下、新任研)の開催が終了いたしましたので、ご報告申し上げます。
九州会場を皮切りに2月、3月と例年通り全国4会場にて実施されました。今年度も多数の新任の先生方にご参加をいただき、「総幼研の理念と基本的な実技」を学ぶ密度の濃い2日間の研修会が展開されました。
1日目の午前中、当会の会長・秋田光彦先生の基調講演から研修会ははじまりました。「教えない教育」を講題として、総幼研教育の理念と実践についてお話しいただきました。「教えない教育」とはどういうものなのか。そのために重要な「あそび」の4つの要素とはどういうものか。総合幼児教育におけるたいせつなポイントをひとつずつ丁寧に紐解かれました。
また会で行われた過去の実験を踏まえ、総幼研教育の脳科学的なエビデンスについても触れ、その実践の確かさについても言及いただきました。印象に残ったキーワードを書き留める新任の先生の姿はもちろんのこと、引率の先生方も真剣そのものでした。
「先生も親も子どものよき鑑」など、自身の保育の姿勢を見つめる機会にもなったのではないでしょうか。
お昼からは、いよいよ実技指導。まずは、参加の先生が子どもになりきって日課活動を体験することで、楽しさを実感。模倣する喜びを体感します。その後、各活動のねらいやすすめ方を一つひとつ確認しながら、実習へと進んでいきます。
新任の先生方は、全員で共感・共鳴・共体験の一体感を楽しみ、全身でメソッドを吸収されていました。
2日目は、日課の流れに沿って実技練習をくり返し、その後、立候補あるいは選出された方が、全員の前で先生役を担う場面がありました。日課活動や手あそびの担当が決まった際、緊張しながらも素敵な笑顔を忘れず、堂々と発表される姿が印象的でした。
最後は、新任の先生方へむけた総幼研インストラクターによる講演プログラム。
九州・近畿会場は浜田先生、関東・北関東会場は岡田先生にそれぞれ講師をご担当いただき、先生としての歓びや責任、また社会人として働く上での基本的なマナーなどをお伝えいただきました。講義では先生ご自身の新任時代のエピソードにも触れ、報連相のたいせつさについて保育場面の実例をもとに、お話をいただきました。
研修を終えた先生方の表情は頼もしく、2日間を通して培われた自信が溢れていました。
新任研では引率の先生方にもご参加いただき、自園の取り組みと照らし合わせて、新任の先生方へのフォローをお願いしております。休憩時間の折に、引率の先生方から直接アドバイスをされている場面も度々見受けられ、熱心な先生方の姿に各園の新年度への意気込みが伝わってまいりました。
4支部の研修には、引率の先生を含めまして総勢 336名の先生方にご参加いただきました。総幼研教育の新たな担い手として、4月からはじまる園でのご活躍を祈念いたします。
以下の日程で開催されました。
・第113回 九州会場 2月22日~23日
・第114回 近畿会場 3月1日~2日
・第115回 関東会場 3月5日~6日
・第116回 北関東会場 3月12日~13日