「10の姿」を手掛かりに総幼研教育を深堀りする

平成31年度の研究委託園として、会長園であるパドマ幼稚園が指名され、「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を通して総幼研教育を深堀りする、というテーマが設定されました。令和元年度研究事業として令和2年2月に発表予定でありましたが、新型コロナウイルスの影響による何度かの順延を経て、令和3年6月に報告書が発刊となりました。

パドマ幼稚園としても今回、総幼研から初めて委託された研究活動となりました。「10の姿」から総幼研教育をどう捉えるのか、いったい何が見えてくるのか…。園内に研究チームが発足、大学の研究者も参加する中で、保育現場の試行錯誤の日々は、コロナ禍の影響で3年越しの研究となりました。

コロナ禍でより明確となった社会変化において、幼児教育をめぐる環境にも大きな変化が予想されます。総幼研教育がこれからの子どもの育ちをどう見るのか、どのような能力を育むのか。本研究事業は、その出発点となるものです。

また昨今、幼児教育の「質」向上についての議論が高まっています。指標としての非認知能力の開発を含め、「10の姿」を手掛かりに「質」を向上させるため、総幼研教育がどう深堀りを試みていくのか。この度の研究事業によって見えてくるものは決して少なくありません。

そして、変化の激しい現代社会において、保育や保育者のあり方もまた見直されていくことになるでしょう。研究事業を通して、新たな観点による保育の「見方」「考え方」を保育現場に基礎づけていくことは、現場を活性化させるものになることでしょう。

本コーナーでは、保育現場における研究活動とはどのようなものか、また園活動と並行してどのように研究活動が取り組まれてきたのか、パドマ幼稚園研究主任・中島美和子先生とパドマ幼稚園客員研究員・須賀みな子先生による対談抄録を掲載いたします。

また併せて、須賀みな子先生より研究報告書に寄稿いただきました論考「総幼研教育の教育システム(型)から、これからの子どもに必要な力を考える」を掲載いたします。

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中島美和子(パドマ幼稚園研究主任)

年少3歳児および年中4歳児の担任、最年少2歳児の学年主任を経て、学年メンター、新年度から現職。2児の母親。


須賀みな子(パドマ幼稚園研究員)

京都大学大学院教育学研究科修了。相愛大学ほか養成校で保育者育成に当たる。3児の母親。

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